Cakewalk by BandLabにはドラムの打ち込みで便利な機能「ステップシーケンサー」があります。
MIDIの入力方法としてピアノロールがありますが、ステップシーケンサーはグリッドに表示されたステップにノートを配置するだけでパターンが簡単に作成できるため、手軽にバックを作りたいときに役立ちます。
- リズムの組み立てに活用できるステップシーケンサーの主な特徴
- ステップシーケンサーの使い方と調整パラメータ
を説明します。
1. ステップシーケンサの主な特徴と表示方法
ステップシーケンサの特徴として主に以下の5点が挙げられます。
- 直感的な操作でリズム作成ができる
- 音の強弱・タイミング調整(タイミングのオフセット)ができる
- フラムの打ち込みができる
- ループ設定・ループ解除ができる
- 必要なノートのみで編集できる
1.1 ステップシーケンサーの表示方法
①ステップシーケンサーで打ち込みを行うトラックを選択します。
②メニューバーの「表示」>「ステップシーケンサー」をクリックしてステップシーケンサーを開きます。
【ショートカットキー】ステップシーケンサーの表示:
2. ステップシーケンサーの使い方
2.1 ステップシーケンサーの割り当て確認
ステップシーケンサーで打ち込みを行う前に、ステップシーケンサーの行の割り当て確認をします。
ステップシーケンサーを最初に開いたときには割り当てられているノート名称が表示されています。この表示名(行の名称)をクリックすると音の確認ができます。
また、行に割り当てられたキーを変更したい場合、右となりの数字を上下させると変更が可能です。
2.2 ステップシーケンサーの入力
ステップシーケンサーを立ち上げたスタート時には1小節分表示がされています(ステップは16分割されているため、ここでは16分音符での入力となります)
音を入力したいところで左クリックすることで音の入力ができ、逆に消す場合は入力された音のところで右クリックすると解除されます。
音を目立たせるために音の直前にもう1音追加する奏法にフラムがありますが、左クリックをダブルクリックすることでフラム設定できます。
フラムはドラムなどで使われるテクニックの1つ。メインの音の前に小さい装飾的な音をズラして入れることで、音の立体感や表情に変化を加える。
入力した音を確認する
音を確認する場合は再生ボタン(▶)を押します。押すと1小節が自動でループ状態となり、音を鳴らしながらの入力が可能です。
2.3 ノートの調節
行名称の「▼」ボタンを押すと調整用の画面が表示されます。
行に対して全体調整する画面(左側)とノートごとに調整する画面(右側)で構成されており、デフォルトでは右側はベロシティに対して調整する画面になります。
調整項目の変更
左側のタブで項目を変更することで右側の調整する項目を変えることができます。
- ベロシティ:ノートごとにベロシティを調整
- タイムオフセット:ノートごとに時間を調整
- ステップ再生率:ステップを再生する確率を設定
ノートごとの調整
マウスの左クリックを押したままステップシーケンサー上を移動させると、マウスの軌道の通りベロシティが変更されます(ベロシティ選択時)
行への一括設定(全体調節)
左側の項目では、行に対して一括の設定となります。
- Velocity:ベロシティのオフセットを設定
- Duration:ノートの長さを設定
- Swing:スイング量を調整
- Time:タイムオフセットを調整(+の値にするとグリッドより後ろ方向にずれる)
- Flam:フラム入力時のタイミングの調整(25を中心に+の値にすると2音の間隔が大きくなる)
2.4 ステップの繰り返し
入力が完了したらクリップの右端を引っ張ることで同じステップを繰り返すことができます。
繰り返しの途中でステップを変更する
①分割ツールでステップを分割します。分割するとクリップの上の方に[2]と文字が表示され、クリップの上で右クリック後に「ステップシーケンサークリップのリンク解除」を選択します。
②クリップの上の方の数字が消えてステップシーケンサーのリンクが解除されるので、変更したいクリップをダブルクリックし、ステップシーケンサーで変更が可能になります。
関連記事まとめ
Cakewalk by BandLabの使い方