DTMをはじめるにあたって使用するパソコンを何にするか悩んでいませんか?
DTMをやる場合、メモリやCPU性能不足はオーディオドロップアウトなどの不具合が発生しやすく、使用するプラグインやサンプリング音源が制限されてしまいます。そのためDTM作業をより快適にするにはパソコンの選定が非常に重要になってきます。
- DTMに使うデスクトップパソコンを買いたいけれど、選び方が分からない
- いまよりもっと作業が快適になるパソコンが欲しいけど、改善点が分からない
という人も、この記事で紹介しているパソコンの選定条件をある程度把握していれば、自分が必要と思う条件も加えつつパソコン選びが可能になります。
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DTM・DAW用デスクトップパソコンの選び方
DTM・DAW用デスクトップパソコンの推奨スペック
DTM・DAW用パソコンは制作スタイルによって必要になってくるスペックが変わってきます。そのため以下の情報を参考にしつつ自分のスタイルに合ったPC選び、操作ラグやクラッシュによる強制終了などがない快適なDTMライフを目指してみてはいかがでしょうか。
DTM以外に動画制作やゲーム目的などマルチで使う場合ではハイエンド・ハイスペックPCや自作PCも選択肢に入るため、予算をあらかじめ考えて納得のいくパソコンを選びましょう。
パーツ名 | 推奨スペック |
---|---|
CPU | Intel:Core-i5(12000番)以上 / AMD:Ryzen 5(5000番)以上 |
メモリ | 32GB以上 |
GPU(グラフィック) | 基本CPUに内蔵GPUでOK (グラフィック負荷の高いプラグイン使う場合は低スペでも欲しい) |
HDD/SSD | 512GB SSD / 1TB HDD以上 |
ノートパソコンについては下記の記事でまとめています。ノートパソコンについて詳しく知りたい場合はこちらの記事を確認してください。
CPU:Core-i5(12000番)以上、またはRyzen 5(5000番)以上がおすすめ
CPUはPCの処理速度に関わるパーツです。DTMではVSTプラグインを同時に使用できる数に影響を与え、オーディオインターフェイスの録音・再生の時のレイテンシーを小さくする場合もCPUの性能に依存してきます。
Intel(インテル)Coreシリーズ
Intel Coreシリーズの特徴はデスクトップ版のCPU性能が同世代のAMD Ryzenシリーズと比べてシングルスコアが高いことが挙げられます。インターフェースではRyzenと比べてThunderbolt 3やThunderbolt 4に対応したPCの種類が多いです。
AMD(エーエムディー) Ryzenシリーズ
AMD Ryzenシリーズの特徴はデスクトップ版が同世代のIntel Coreシリーズと比べてマルチコアスコアが高くワットパフォーマンスに優れているところです。
CPUスコアについて
当記事ではCPUの性能の項目はシングルスコアとマルチスコアの両方を掲載しています。この2つのスコアはDTMではどのような効果を発揮するかは以下の通りになっています。
シングルスコア:
スコアが高いほど1つのトラック内でエフェクトを多く使用できる
シングルスコアとは、CPUの1つのコアのみに処理をさせた場合の性能を示しています。CPUは同時に処理するコアの数が少ないときほどシングルスコアが高くなり、複数のコアが動くほど1つのコアあたりの性能が低下します。
DTMにおけるシングルスコアの性能は、DAWのプロジェクト読み込みやプラグインの検索、同一トラック・バス内のプラグイン処理など並列化の難しい処理に対する速度に影響があります。トラック数や使用するプラグインの数が少ない場合、シングルスコアの性能が高いほどバッファサイズを小さくしても音飛びがしにくくなります。
マルチスコア:
スコアが高いほど複数のトラックでエフェクトを使用できる
マルチスコアとは、すべてのCPUコアに対して処理をさせた場合の性能を示しています。マルチスコアが高いほど、多くオーディオトラックや音源を使用できます。
作成したDAWのプロジェクトに対してマルチスコアの性能が足りない場合、音飛びやドロップアウト(再生が止まる)の発生原因にもなるため注意する必要があります。
また(DAWにもよりますが)マルチスコアの性能が十分でない場合はミックスダウンの速度が低下する場合もあります。ただし、マルチアスコアが高い場合でもDAW側が対応できるコア数よりも多いCPUでは性能を使い切ることができないことがあります。
CPUスコアチャート
メモリ:32GB以上がおすすめ
メモリはPC上での作業スペースの広さにあたります。DTM上でサンプリング音源を使う場合はこのメモリの大きさが大事で、デスクトップは32GB以上は選びたいところです。
また、デスクトップPCであれば将来メモリ不足のことを考え、追加(増設)できるかどうかもチェックしておきたいポイントになります。
ストレージ:SSD・HDD両方合わせて1TB以上がおすすめ
ストレージは「HDD」や「SSD」などを指します。DTMをするならHDDなら1TB以上、SSDなら512GB以上、できれば両方合わせて1TB以上は欲しいところです。
一般的なPC作業から考えると必要容量に驚くかもしれませんが、DTMで使用するサンプリング音源の必要ストレージは1つの楽器音源で10GB以下のものからオーケストラ音源で数百GBなど収録楽器によって幅広くあります。サンプリング音源を多く使う場合はHDDは大容量のものを選びましょう。
ただし、サンプリング音源を同時に多数使う場合にはHDDの読み込み速度では音が途切れてしまう可能性があるため注意が必要です。
予算があればSSD容量の多いものを選び、頻繁に使用する音源はSSDの方に入れておきましょう。
多くのサンプリング音源はストレージからメモリへ読み込むサイズを変更できるため、ストレージとメモリのバランスが大事になります。
最新世代のおすすめデスクトップPC
TSUKUMO(ミニタワー / Core i5-13400 / 32GB / SSD 1TB)
価格:税込120,150円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Core i5-13400 (10コア16スレッド) |
【DDR4】32GB(16GB×2) ※16GB→32GBに変更 |
1TB(PCIe 3.0×4) ※500GB→1TBに変更 |
ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI(v2.1)×1、DP(v1.4)×1、VGA×1 | UHD Graphics 730 | ミニタワー |
特徴
このモデルはIntel最新の13世代CPU「Core i5-13400」を搭載しており、32GBのメモリと1TBのSSDを備えて約13万円という価格帯において非常にコストパフォーマンスが高いものです。
CPU性能は2世代前のCore i9-11900Kをも上回り、Core i5としては非常に十分な性能を発揮します。しかし長い期間使用を考慮する場合は次の紹介する「SOLUTION-M07M-137-UHX」もおすすめです。
- 高コスパモデルでありながら2世代前のCore i9に匹敵するCPU性能
- メモリ32GB搭載しているものの空きスロットが無いため、大容量の音源使用なら64GB変更もあり
パソコン工房(ミニタワー / Core i7-13700 / 32GB / SSD 1TB)
価格:税込140,100円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Core i7-13700 (16コア24スレッド) |
【DDR5】32GB(16GB×2) ※16GB→32GBに変更 |
1TB(PCIe 4.0×4) ※500GB→1TBに変更 |
ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI(v2.1)×1、DP(v1.4)×1 | UHD Graphics 770 | ミニタワー |
特徴
このモデルは16コア24スレッドのCore i7-13700を搭載した高性能かつコストパフォーマンスに優れています。価格帯は16万円台でありながら、CPUのシングルスコアとマルチスコアが高く、音楽制作を行うほとんどのユーザーには十分なスペックと言えます。
ただしメモリの空きスロットがないため、後からメモリ容量を増やす際には現在挿しているメモリと交換しなければならないので注意が必要です。
- Core i7-13700を搭載し16万円台の高性能かつコストパフォーマンスに優れたモデル
- カスタマイズでメモリ容量64GBを選択可
パソコンショップSEVEN(ミニタワー / Ryzen 9 7900 / 32GB / SSD 1TB)
価格:税込183,880円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Ryzen 9 7900 (12コア24スレッド) ※7800→7900に変更 |
【DDR5】32GB(32GB×1) ※16GB→32GBに変更 |
1TB(PCIe 4.0×4) | ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI(v2.1)×1、DP(v1.4)×1 | Radeon Graphics(RDNA 2) | ミニタワー |
特徴
このモデルはRyzen最新の7000シリーズ「Ryzen 9 7900」を搭載した高性能なPCです。先に紹介した「パソコン工房 SOLUTION-M07M-137-UHX」と比較すると価格は3万程度高くなりますが、CPUのマルチコア性能が1.2倍となり、音楽制作においてより多くのトラックや音源が使用可能です。
メモリはDDR5で32GBを搭載していますが、カスタマイズで128GBまで選択できます。また、空きスロットが2つあるため、将来のメモリ拡張にも対応できます。
- 20万円以下で高性能なRyzen 9 7900搭載のPC
- カスタマイズでメモリ容量128GBを選択可能だが、DDR5のため価格が下がってから増設するも良し
最新世代のおすすめデスクトップPC(高スペックモデル)
パソコン工房(ミドルタワー / Core i9-13900KF / 64GB / SSD 1TB)
価格:税込244,800円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Core i9-13900KF (24コア32スレッド) |
【DDR5】64GB(32GB×2) | 1TB(PCIe 3.0×4) | ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI(v2.0)×1、DP(v1.4)×1 | GeForce GT 1030 | ミドルタワー |
特徴
このモデルは24コア32スレッドの高性能なIntel最新世代CPU「Core i9-13900KF」を搭載しており、DDR5 64GBのメモリを持つミドルタワーの高性能PCです。
この記事で紹介しているCPUの中で最もシングルコア性能が高く、そしてマルチコア性能も非常に高いです。360mmの水冷CPUクーラーを搭載しており、静穏性も高いです。
- 最高性能のシングルコア性能と高性能のマルチコア性能を持つ
- メモリ64GB搭載、空きスロットなし
- 2.5GbitのLANポート搭載
パソコンショップSEVEN(ミドルタワー / Ryzen 9 7950X / 64GB / SSD 1TB)
価格:税込268,280円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Ryzen 9 7950X (16コア32スレッド) |
【DDR5】64GB(32GB×2) ※32GB→64GBに変更 |
1TB(PCIe 3.0×4) | ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI(v2.1)×1、DP(v1.4)×1 | Radeon Graphics(RDNA 2) | ミドルタワー |
特徴
このモデルは16コア32スレッドのRyzen最新の7000シリーズ「Ryzen 9 7950X」にDDR5のメモリ64GBを搭載したミドルタワーの高性能PCです。360mmの水冷CPUクーラーを搭載しており、冷却性能も高いのが〇
この記事で紹介しているCPUの中で最もマルチコア性能が高く、シングルコア性能も十分です。メモリスロットは2つ空きあり、2.5GLANポートも搭載しています。
- 高性能のシングルコア性能と最高性能のマルチコア性能を持つ
- メモリ64GBで空きスロットが2つ、最大搭載メモリ容量は128GB
- 2.5GbitのLANポート搭載
前世代CPU搭載のおすすめデスクトップPC
TSUKUMO(ミニタワー / Ryzen 5 5600G / 16GB / SSD 500GB)
価格:税込90,400円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Ryzen 5 5600G (6コア12スレッド) |
【DDR4】16GB(8GB×2) ※最大128GB選択可 |
500GB(PCIe 3.0×4) | ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
DVI-D×1、HDMI(v2.1)×1、VGA×1 | Radeon Graphics(Vega 7) | ミニタワー |
特徴
このモデルは予算を押さえつつ、DTMを楽しみたい人におすすめです。サンプリング音源を多く扱う方は32GB(16GB×2枚)にカスタマイズもあり。
Radeon Graphics(Vega 7)を搭載しているため、表示処理の重いプラグインを複数使用する場合に適しています。
- Ryzen 5 5600G搭載でDTM作業に必要なCPU処理能力がある
- Radeon Graphics(Vega 7)搭載で十分なグラフィック性能を持ちウィンドウ処理が快適
- 大容量音源を使用する場合、メモリの容量が気になるものの増設が可能(空きスロット2)
パソコン工房(ミニタワー / Core i9-12900 / 32GB / SSD 1TB)
価格:税込153,201円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Core i9-12900 (16コア24スレッド) |
【DDR4】32GB(16GB×2) ※16GB→32GBに変更 |
1TB(PCIe 4.0×4) ※500GB→1TBに変更 |
ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI×1、DP×1 | UHD Graphics 770 | ミニタワー |
特徴
このモデルはCore i9-12900を搭載しており、CPUのシングルコア性能が優れているので1つのトラックに多くのエフェクトを使用する方におすすめです。高性能でありながら省電力CPUを搭載しワットパフォーマンスが高いのも魅力的。
ただしメモリスロットに空きがないため、サンプリング音源を多く使用する場合は64GBにカスタマイズするも良し。
- CPUのシングル性能が特に高いため、1つのトラックに多数のエフェクトを使用可能
- メモリの増設はできないが、購入時に64GBも選択可
- 電源700Wを選択できるため、グラフィックボード導入予定であれば選択すべし
パソコンショップSEVEN(ミドルタワー / Ryzen 9 5950X / 32GB / SSD 1TB)
価格:税込235,440円
CPU | メモリ | SSD容量(OS) | HDD容量 |
---|---|---|---|
Ryzen 9 5950X (16コア32スレッド) ※5900X→5950Xに変更 |
【DDR4】32GB(16GB×2) ※16GB→32GBに変更 |
1TB(PCIe 3.0×4) ※500GB→1TBに変更 |
ー |
ディスプレイ出力 | ビデオチップ | 本体形状 | |
HDMI(v2.0)×1、DP(v1.4)×1 | GeForce GTX 1650 | ミドルタワー |
特徴
このモデルは1世代前の高性能CPU「Ryzen 9 5950X」を積んでおり、マルチコア性能が優れているので複数のトラックに多くのエフェクトを使用する方におすすめです。
静穏性に優れた水冷クーラーを積んでおり、高性能にもかかわらず価格も20万前半とリーズナブル。
- CPUのマルチコア性能が高いため、多数のトラック、エフェクトを使用可能
- メモリスロットに2つ空きがあり、後から増設可能
- 水冷CPUクーラー搭載で冷却効果と静穏性が高い