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【Studio One】インストール後に必要な環境設定・オーディオ設定

Studio Oneは初心者でも使いやすく機能も多彩なDAWですが、使用する環境やデバイスに合致する環境設定が必要です。オーディオデバイスの設定、外部デバイスの認識、VSTプラグインの配置など初めての方にとってはやや複雑に感じるかもしれません。

 
この記事ではStudio Oneのインストール直後に行うべき基本的な
 
  • オーディオデバイスの設定(使用する場合・使用しない場合)
  • 外部デバイス(MIDIキーボードなど)の設定
  • VSTプラグインの設定(サードパーティー製プラグイン使用時)

について説明します。

 

※この記事はStudio One Professionalをベースに作成しています。Prime専用ではなく、Primeでは設定できない項目があるので注意してください。

 

1. オーディオデバイスの設定

1.1 オプション画面を開く

 

Studio Oneを起動後、トップ画面中央の設定から「オーディオインタフェース画像」または「オーディオデバイスなし」をクリックします。

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1.2 オーディオデバイスの設定

オーディオデバイスの設定は使用しているハードウェアによって異なります。オーディオインターフェイスを使用している場合と、PCの内蔵オーディオ端子を使用する場合で設定方法が異なります。

オーディオインターフェイスを使用する場合:「ケース1」
デスクトップパソコンやノートパソコンに搭載しているヘッドフォン端子・マイク録音・ディスプレイスピーカー出力などを使用する場合:「ケース2」

CHECK:オーディオインターフェイスとは

音楽制作や録音作業においてコンピュータと楽器、マイク、スピーカーなどのオーディオ機器を接続するためのデバイスです。高品質な音質、低遅延のモニタリング、ミキサー機能などを搭載しています。
以下のページでオーディオインターフェイスを紹介していますので、ご活用下さい。

DTMを始めると「音質が悪い」「録音ができない」「レイテンシー(遅延)が高い」といった環境によるさまざまな問題に頭を悩ませてくる人もいるでしょう。これらの問題を解決するアイテムがオーディオインターフェイスです。パソコンに内蔵されているサウンド機能はリスニング用なら問題なくてもDTMなど音楽用途として使うとなると音質やレイテンシーなどの問題が現れ難易度が跳ね上がります。そのため今回はこれらの問題を解決するおすすめしたいオーディオインターフェイスを価格別に紹介します。

ケース1. オーディオインターフェイスを使用する場合

場所:「オーディオ設定」>「オーディオデバイス」

「オーディオデバイス」に、現在接続しているオーディオインターフェイスを選択します。
※オーディオインタフェイスの詳細な設定が必要な場合は、コンロトールパネルをクリックすることでオーディオインタフェース専用の設定ソフトが起動可能。

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ケース2. PCの内蔵オーディオ端子を使用する場合

場所:「オーディオ設定」>「オーディオデバイス」

オーディオインタフェイスを使用せず、PCのオーディオ端子などを使用している場合は「Windows Audio」を選択します。
この設定はデスクトップパソコンやノートパソコンに搭載しているヘッドフォン端子・マイク録音・ディスプレイスピーカー出力などのオーディオ入出力を使用するときの設定となります。

 

オーディオデバイス項目で「Windows Auido」を選択して「コントロールパネル」をクリックします。

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「再生デバイス」でスピーカーやヘッドフォンが接続されているデバイスにチェックを入れます。「レコーディングデバイス」には録音で使用する機器をチェックしましょう。設定が完了したら「閉じる」をクリックして画面を閉じます。

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1.3 プロセッシング設定

場所:「オーディオ設定」>「プロセッシング」

「処理精度」をクリックします(録音環境やプラグイン・PC性能によって選択が変わります)「処理精度」とは音声や楽器のデータをどれだけ詳細に処理できるかを表しています。ダブル(64bit)のほうが高精細ですがCPU負荷は高くなるため、ドロップアウト(一時的に音が途切れたりノイズが入ったりする現象)が発生しやすいというデメリットがあります。

CHECK:処理精度の選び方
 

シングル(32bit)
録音は24bit以下もしくは使用するプラグインが64bit精度に対応していない場合、こちらを選択。

ダブル(64bit)
32bit整数で録音し、かつ64bit精度に対応したエフェクトを使用する場合はこちらを選択。

 
 

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OKを押して画面を閉じて完了です。

 

2. 外部デバイスの設定(MIDIキーボードなど)

ここからは外部デバイスの設定について解説します。Studio OneではMIDI対応のハードウェア機器は「外部デバイス」と呼ばれます。外部デバイスにはMIDIキーボード、MIDI楽器、コントロールサーフェスの3種類があり、設定は共通のメニューで行います。

CHECK:外部デバイスの種類

1.MIDIキーボード

PCに接続し演奏情報を入力するためのコントローラ。Studio Oneでは、MIDIキーボードから送られたMIDI信号を受け取って、内蔵または外部の音源を鳴らすことができる。

2.MIDI楽器(外部インストゥルメント)

MIDI信号を受信して音を出力するハードウェアシンセサイザー。

3.コントロールサーフェス

Studio Oneの操作を物理的に行える機器。フェーダーやロータリーノブ、ボタン、ディスプレイなどのコントロールを持つ。

2.1 外部デバイスを追加画面を開く

場所:「外部デバイス」>「追加」

画面左下の「追加」をクリックします。

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2.2 外部デバイスを追加する

 

①Native InstrumentsのKOMPLETE KONTROL Sシリーズを例に説明します。メーカー名の一覧からデバイスを選択します(例えば「Native Instruments」>「Komplete Kontrol S」)。次に「受信元」と「送信先」に接続されているデバイスと通信に使用するポートを選択します。

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②OKをクリックして画面を閉じると、一覧に追加されます。

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2.3 デバイスが一覧にない場合

場所:「外部デバイス」>「追加」

①登録するデバイスの種類を「新規キーボード」「新規インストゥルメント」「新規コントロールサーフェス」から選択し「製造元」「デバイス名」を入力します。その後「受信元」「送信先に接続しているデバイスと通信をするポート」を選択します。

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②OKをクリックして登録完了です。

 

3. VSTプラグインの設定

サードパーティ製プラグインをStudio Oneで使用するには、VSTプラグインをインストールしたフォルダの登録が必要です。

 

CHECK:VSTプラグインとは

エフェクトや楽器の追加機能で、音にエフェクトをかけたり、仮想楽器の音を生成したりするもの。VSTは主に以下の2種類ある。

1.VSTインストゥルメント(VSTi)
音を生成するプラグインで、シンセサイザーやサンプラーなどのソフトウェア音源のこと。


2.VSTエフェクト

音にエフェクトを追加するプラグイン。例えばリバーブや歪みなどの効果を付与したり、音を可視化したりできる。複数のVSTエフェクトを同時に使用して音を加工することも可能。

3.1 VSTプラグインフォルダの登録

場所:「ロケーション」>「VSTプラグイン」

画面左下の「追加」ボタンを押し、VSTプラグイン(.dll)がインストールされているフォルダをリストに追加します。

 

また、VST3プラグイン(.vst3)は全て「C:\Program Files\Common Files\VST3」にインストールされますが、Sdudio Oneは自動でこのフォルダを読み込むため、追加の必要はありません。

CHECK:VST2とVST3の違い
VST2とVST3の規格の違いは以下の通り。ただし、実際の性能や安定性はプラグイン毎に異なる。必ずしもVST3の方が良い選択とは限らないことに注意が必要。

VST2
従来の規格。VST2に対応しないプラグインも増加。32bit版と64bit版が存在する。

VST3
新しい規格。音が出ていないときにはプラグインの処理を停止する機能、パフォーマンスの向上、CPU リソースを節約など規格の機能追加と性能が上がっている。64bit版のみ。

 

以上、Studio Oneのインストール後に必要な環境設定・オーディオ設定についての解説でした。

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