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【2025年】DTMヘッドフォン選び方: スペックの読み方と用途別おすすめモデル

DTMをやるうえでヘッドフォンは欠かせませんが、知っておきたいスペックが多いため悩んでしまいます。本記事ではヘッドフォンの基本的な種類や特徴とDTM用途で特に注目すべきポイントを分かりやすく解説します。さらに宅録・ミキシング・マスタリング・モバイル制作・DJ/配信といった、用途別におすすめモデルをピックアップ。制作環境や用途に合わせてベストなヘッドフォンを見つけるためのヒントから自分だけのモニター環境を検討しましょう。

 

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本ページではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています

ヘッドフォンのスペックについて

形式(開放/密閉)

 

ヘッドフォンの形式はハウジング(耳を覆う部分)の構造によって主に開放型と密閉型の2種類に分けられます。

 

■開放型(オープンバック/オープンエアー)
ハウジングの外側がメッシュ状などになっており、ドライバーユニット(音を出す部品)の背面が外気に開放されている。音がこもりにくく、自然で広い音場(音楽が聴こえてくる空間)が特徴。

  • メリット
    • 長時間の使用でも聴き疲れしにくい傾向がある
    • 音の細部や音の広がりや奥行きを確認しやすい
  • デメリット
    • 構造上、音が外に漏れやすい
    • 外部の騒音も入りやすい

向いている作業
ミキシング・マスタリング・音場感のチェック、静かな環境でのじっくりとした音楽鑑賞での使用。

 

■密閉型(クローズドバック)
ハウジングが密閉されており、ドライバーユニットの背面が外部から遮断されているため、ヘッドフォンからの音漏れも少ない。低音が力強くタイトに感じられることも。

  • メリット
    • 周囲の騒音を気にせず音楽制作やリスニングに集中できる
    • 録音時の音被り(不要な音を拾ってしまうこと)を防ぎやすい
  • デメリット
    • 構造的に音がこもりやすいため、開放型に比べて音場が狭く感じられることがある。
    • 長時間使用すると耳が蒸れやすい場合がある。

向いている作業
ボーカルや楽器の録音・楽曲のトラック制作・DJプレイ、電車内やカフェなど周囲に音がある環境での使用。

 

■DTMでの使い分け
音漏れを防ぎたい環境(宅録など)での作業が多い場合、汎用性の高い密閉型がおすすめです。より精密なミックスやマスタリングを目指す場合は2台目に開放型を導入し、それぞれの得意な場面で使い分ける選択も〇

タイプ メリット デメリット DTMでの主な用途
開放型 自然で広い音場
聴き疲れしにくい
音の細部を確認しやすい
音漏れしやすい
外部の音が入りやすい
ミキシングやマスタリング
(特に最終的な音の広がり確認)
密閉型 遮音性が高い
音漏れが少ない
録音に集中できる
やや音がこもる傾向
長時間で蒸れる可能性
音場は比較的狭め
録音・トラック制作
外出先でのモニタリング

 

周波数特性

 

ヘッドフォンのスペックに「5Hz–30,000Hz」や「20Hz–20kHz」のような表記がありますが、これは周波数特性の目安を指しています。kHzは1,000Hzと同じで、10kHz=10,000Hzとなります。

  • 左側の数字 (例:5Hz):再生可能な最も低い音の周波数(重低音域)
  • 右側の数字 (例:30,000Hz):再生可能な最も高い音の周波数(超高音域)

 

■数値の範囲が広いほど高音質とは限らない
人間の可聴域(音が聴こえる範囲)は、個人差はありますが一般的に約20Hz~20,000Hzとされています。

  • スペックの広さは潜在能力
    周波数特性の範囲が広い=理論上は非常に低い音から非常に高い音まで再生できる能力があることを示している
  • 聴こえ方は総合的なバランス
    実際にどう聴こえるかはヘッドフォンのドライバーユニットの品質・ハウジングの設計・メーカーの音響チューニングなど、さまざまな要素が複雑に絡み合って決まるのでスペックの数値だけで一概に音質が良いと断定できない

 

■DTMでのチェックポイント

  • 範囲が広い方が有利な場合もある:
    DTMでのミックスやマスタリング作業では、可聴域ギリギリの超低域の処理(例:キックやベースの余分な響きなど)や超高域の空気感(例:シンバルやボーカルの息遣いなど)を確認したい場面がある
  • フラットな特性が重要
    モニター用途のヘッドフォンは特定の音域が不自然に強調されたり、逆に弱まったりせず、原音に忠実なバランスで再生できること(フラットな特性)が非常に重要
  • DTMでの目安
    ミキシング・マスタリング用途では可聴域帯(20Hz~20kHz)をカバーするものを選ぶ
    範囲外は周波数分析ツールで視覚化できるので無理に超低域・超高域対応を選ばなくても良い

 

インピーダンス

 
インピーダンスの単位は「Ω」で表し、この数値が低いほど少ない電力でも比較的大きな音量を得やすくなります。

 

■低インピーダンス(一般的に16Ω~80Ω程度)
スマートフォンや携帯音楽プレーヤーなどの出力がそれほど大きくない機器でも比較的簡単に十分な音量を得られる。

メリット:手軽にさまざまな機器で使いやすい
向いている環境:モバイル環境での使用、ラフな音のチェック

 

■高インピーダンス(100Ω以上、中には250Ωや600Ωのものも)
駆動するには、より強力なアンプ(ヘッドフォンアンプやオーディオIFの高出力なヘッドフォン端子)が必要。

メリット
音質的にクリアで歪みを抑えやすい傾向(高インピーダンス=高音質ではない)
スタジオ環境など、十分な出力が得られる機器と組み合わせて真価を発揮
向いている環境
スタジオ、オーディオIFやヘッドフォンアンプを使用するDTM環境

 

■DTMでのチェックポイント
DTMでオーディオIFを使用する場合、そのオーディオIFがどの程度のインピーダンスのヘッドフォンを推奨しているか確認します。多くの場合では32Ω~80Ω程度のヘッドフォンであれば問題なく使えますが、250Ωなどの高インピーダンスモデルを検討する場合は注意が必要です。

インピーダンス値の目安 特徴とおすすめの接続機器
~80Ω
(低め)
スマートフォンやPC直挿しでも音量を取りやすく、手軽に扱える
多くのオーディオインターフェースで問題なく駆動可能
80~150Ω
(中間)
DTM用オーディオIFで使うのにバランスが良い範囲
ある程度の駆動力があれば安定した音質が期待できる
150Ω~
(高め)
より高品位な再生が期待できるが、しっかり鳴らすにはパワーのあるヘッドフォンアンプや高出力なオーディオIFが必要(購入前に接続機器の仕様を確認する)
豆知識「ルール・オブ・エイト」
 

接続する機器の出力インピーダンスに対し、ヘッドフォンのインピーダンスが8倍以上あると音質が安定しダンピングファクター(制動力)が適切に働くと言われている。

 

 

感度

 

感度の単位には「dB/mW」や「dB SPL (1Vrms)」などが使われます。数値が大きいほど、小さな入力信号でも大きな音量を得やすいことを意味します。

 

■どう使い分ける?

  • 感度が高いヘッドフォン
    • メリット:
      小さな音量でも十分に聴き取りやすい
      ポータブル機器やアンプの出力が小さい環境でも使いやすい
    • デメリット:
      接続する機器によっては残留ノイズ(サーという音)が目立ちやすくなることがある
  • 感度が低いヘッドフォン
    • メリット:
      適切なアンプと組み合わせると、音質が安定しやすくなったり不要なノイズも抑えられる場合がある
    • デメリット:
      十分な音量を得るには、ある程度のパワーを持ったアンプが必要

 

■DTMでのチェックポイント
宅録ではオーディオIFを使うことが多いため、感度が極端に高すぎなくても十分な音量が得られることがほとんどです。むしろ感度が高すぎるヘッドフォンだと、オーディオIFのボリューム調整がシビアになったり、わずかなノイズも拾ってしまったりすることがあります。
インピーダンスとの兼ね合いも見ながら使用環境で適切な音量調整ができ、かつ細かな音まで聞き取れるバランスの良いモデルを選ぶとコントロールしやすいでしょう。

 

プラグ

 

プラグはヘッドフォンをオーディオ機器に接続するための接続端子の形のことで、主に以下の2種類の形状があります。

  • Φ3.5mmステレオミニプラグ
    • 比較的小さく細いプラグ
    • スマートフォンの一部機種・ポータブル音楽プレイヤー・ノートPC・タブレットなどに搭載
  • Φ6.3mmステレオ標準プラグ
    • フォーンプラグとも呼ばれ、Φ3.5mmよりも太くて頑丈なプラグ
    • DTM用オーディオIF・ミキサー・楽器用アンプ・本格的なオーディオアンプなどに搭載
 

■DTMでの選び方と便利なアイテム
DTM用のオーディオIFのヘッドフォン出力は、一般的にΦ6.3mm標準プラグとなっています。使いたいヘッドフォンがΦ3.5mmミニプラグの場合でも、多くはΦ6.3mm標準プラグへの変換アダプターが付属していたり別途購入したりすることで対応可能。
また複数のブランドが、より堅牢で信頼性の高いMini-XLRを採用した着脱式ケーブルモデルを展開しており、選択肢が広がっています。

プラグ形状 主な用途 DTMでのポイント
Φ3.5mm
ミニ
スマートフォン
PC
ポータブル機器
オーディオIFに接続するには変換アダプターが必要な場合が多い
モバイル用途と兼用するなら便利
Φ6.3mm
標準
オーディオIF
ミキサー
本格オーディオ
多くのDTM用オーディオIFのヘッドフォン端子はこのタイプ
スタジオでの標準
変換
アダプター
Φ3.5mm
⇔ Φ6.3mm
1つのヘッドフォンを様々な機器で使いたい場合に必須
ヘッドフォンに付属していることも多い
ネジ込み式でしっかり固定できるタイプも安心
着脱式
ケーブル
プラグ形状の異なるケーブルに交換したり、断線時にケーブルだけ交換できるモデルもあり、汎用性が高い

 

重量

 

ヘッドフォンの重さは特に長時間の装着感や疲れやすさに直結します。

  • 軽量モデル(例:250g以下)
    • メリット:
      長時間のDTM作業や配信などでヘッドフォンを装着したままでも、首や頭への負担が少なく快適性を保ちやすい
    • デメリット:
      近年は高強度樹脂や補強フレームで耐久性を確保した製品も多いが、耐久性や使用されている素材の質感が価格なりになる場合もある
  • 重量があるモデル(例:350g以上)
    • メリット:
      大型ドライバーユニットや堅牢な金属パーツを多用しているモデルが多く、しっかりとしたホールド感や高級感が得られることも(重量化の理由はモデルによって異なる)
    • デメリット:
      長時間装着していると、重さで首や肩が凝ったり頭が圧迫されて痛くなったりする可能性

 

■DTMでの選び方のコツ
長時間作業が前提のDTMでは、できるだけ軽量で装着感の良いものを選ぶのが基本です。装着感はヘッドバンドのクッション性・イヤーパッドの素材や形状・耳へのフィット感・側圧の強さなど、さまざまな要素を総合的に影響します。
可能であれば実際に試着して重さだけでなく、頭や耳へのフィット感を確かめるのが最も確実な選び方です。

重量目安 一般的な印象とDTMでのポイント
~200g 非常に軽量で長時間の装着でも負担を感じにくい
モバイル用途にも最適
200~300g DTM用モニターヘッドフォンで一般的な重さ
この範囲で装着感が良ければ長時間の作業も比較的快適
300~350g やや重さを感じる人も出てくる重量
イヤーパッドの質や側圧(耳を挟む力)などトータルな装着感が重要
350g~ ずっしりとした重さを感じる
短時間のチェックなら問題ないが長時間の連続使用は疲れやすい可能性がある

 

おすすめの宅録向けヘッドフォン

 

宅録用途では音が正確で疲れにくいモニターヘッドフォンを選ぶことが重要です。自宅など静かな環境で録音や作曲を行う場合を想定して、手頃な価格からプロ定番モデルまでをまとめています。

 
メーカー Audio-Technica Sony Shure Beyerdynamic
製品名 ATH-M20x MDR-CD900ST SRH840A DT 700 PRO X
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参考価格 税込7,700円 税込19,450円 税込25,740円 税込35,700円
形式 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック
周波数特性 15Hz – 20kHz 5Hz – 30kHz 5Hz – 25kHz 5Hz – 40kHz
インピーダンス 47Ω 63Ω 40Ω 48Ω
感度 96dB/mW 106dB/mW 97dB/mW 100dB SPL
(1mW)
最大入力 700mW 1000mW 500mW 100mW
(短時間)
プラグ Φ3.5/Φ6.3 Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3
ケーブル長 3.0m 2.5m 3.0m 1.8m/3.0m
重量 190g 約200g 273g 350g

 

Audio-Technica ATH-M20x


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参考価格:税込7,700円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 15Hz – 20kHz 47Ω 96dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
700mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m 190g

「ATH-M20x」はDTM初心者に適したモニターヘッドホンです。ボーカルやギターの位置や音のバランスを確認できます。高域はやや控えめですが音の細かな部分まで再現する解像度は価格帯としては十分あり、宅録やミックスを行う際の基礎的なスキルを向上させることが可能です。

CHECK:ポイント
 
  • 再生できる帯域は一般的なモニターヘッドホン相当
  • 高音が控えめでシンバルなどの細かい音が聞き取りにくい場合がある
  • 感度が低めなのでノートPCのイヤホン端子に直接挿すと最大音量がやや小さく感じる
 

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Sony MDR-CD900ST


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参考価格:税込19,450円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 5Hz – 30kHz 63Ω 106dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
1000mW Φ6.3 2.5m 約200g

「MDR-CD900ST」は初心者からプロも使えるスタジオモニターヘッドホンです。中高域(特に4kHz前後にピークあり)が強調されているため、ボーカルの音程のズレやサ行の刺さり(高音の強調されすぎた部分)をすぐ把握できます。また高い感度を持っているため、音量が小さくても細かい音が鮮明に聞こえます。

CHECK:ポイント
 
  • 高音が強めのため、長時間使用すると耳が疲れやすい場合も(個人差あり)
  • ヘッドホンの厚さが薄いため、遮音性はそれなり
  • 低音域を正確に確認するにはサブモニターとの併用がおすすめ

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Shure SRH840A


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参考価格:税込25,740円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 5Hz – 25kHz 40Ω 97dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
500mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m 273g

「SRH840A」はスタジオ向けモニターヘッドホンです。5Hz-25kHzの広帯域に対応しているため、迫力のある低い音からクリアで抜けの良い高い音までバランス良く細かな音のニュアンスまで聞き取れます。また長時間装着を想定した設計や折り畳み機構により、集中して快適に作業を続けられます。

CHECK:ポイント
 
  • 5Hz-25kHzの広帯域に対応
  • 重量273gで一般的な重さより少し軽め
  • インピーダンス40Ω

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Beyerdynamic DT 700 PRO X


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参考価格:税込35,700円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 5Hz – 40kHz 48Ω 100dB SPL
(1mW)
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
100mW
(短時間)
Φ3.5/Φ6.3 1.8m/3.0m 350g

「DT 700 PRO X」の初心者も使いやすいモニターヘッドフォンです。独自のSTELLAR.45ドライバー搭載により、抵抗値が48Ωと低めでノートPC直結でも標準的なスタジオレベルの音圧を得られます。また再生帯域が広いので、エフェクト処理で加える超高音域(5Hz–40kHz)の空気感やキックドラムの低域の細かな変化をしっかり聞き分けられます。

CHECK:ポイント
 
  • STELLAR.45ドライバー搭載
  • 重量が350gと少し重め
  • 遮音・漏れ性能は平均的

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おすすめのミキシング向けヘッドフォン

 

ミキシング用ヘッドフォンには、バランスの取れた音質が求められます。ここではプロも信頼を寄せる定番モデルやコスパに優れた人気機種を中心に、ミックス精度を高める製品を紹介します。

 
メーカー AKG Audio-Technica Yamaha Beyerdynamic
製品名 K240 Studio ATH-M50x HPH-MT8 DT 770 PRO 80Ω
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参考価格 税込7,800円 税込20,900円 税込24,555円 税込27,280円
形式 セミオープン型ダイナミック 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック
周波数特性 15Hz – 25kHz 15Hz – 28kHz 15Hz – 28kHz 5Hz – 35kHz
インピーダンス 55Ω 38Ω 37Ω 80Ω
感度 104dB SPL/V 99dB 102dB/mW 96dB
最大入力 200mW 1600mW 1600mW 100mW
プラグ Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3
ケーブル長 3.0m 1.2–3.0m
(交換式)
1.2–3.0m 3.0m
重量 240g 285g 350g 345g

 

AKG K240 Studio


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参考価格:税込7,800円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
セミオープン型ダイナミック 15Hz – 25kHz 55Ω 104dB SPL/V
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
200mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m 240g

「K240 Studio」は15Hz〜25kHzの広帯域に対応しているモニターヘッドフォンです。パンや残響の細部まで再現でき、中域中心で比較的ニュートラルですが低域は控えめで高域がやや強調される傾向があります。約240gの軽量タイプかつ自動調整ヘッドバンドで装着しやすくなっています。ただし高域がやや強めのため、長時間利用時は音量に注意するといいでしょう。

CHECK:ポイント
 
  • セミオープン構造なのでクリック音がマイクへ入りやすい
  • 耳を囲むオーバーイヤー型で、クランプ圧は中〜低程度
  • 低音は控えめ
  • 重量240gとそれなりに軽い

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Audio-Technica ATH-M50x


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参考価格:税込20,900円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉ダイナミック 15Hz – 28kHz 38Ω 99dB
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
1600mW Φ3.5/Φ6.3 1.2–3.0m
(交換式)
285g

「ATH-M50x」は広帯域でバランスがとれたスタジオモニターヘッドフォンです。中低インピーダンスと高感度なので、スマートフォンや小型オーディオインターフェースでもしっかり鳴ります。また低域は量感がありパンチを感じやすいものの、過渡応答はモニター用途としては平均的。

CHECK:ポイント
 
  • シンバルなどの金物が耳に痛く感じる場合がある(個人差あり)
  • 低音がやや強調されるため、ミックス時に低域を削り過ぎないよう注意が必要
  • 最大入力が大きい

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Yamaha HPH-MT8


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参考価格:税込24,555円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉ダイナミック 15Hz – 28kHz 37Ω 102dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
1600mW Φ3.5/Φ6.3 1.2–3.0m 350g

「HPH-MT8」はPCに直挿しできる密閉型モニターヘッドフォンです。厚めのパッドが付いているため、長時間着けていても疲れにくくなっています。音の再現性が高さに加えて、15Hz–28kHzの広帯域で概ねフラットにモニター可能。自宅でミキシング作業を始めたばかりの人が音の細かい部分を確認するための入門用としておすすめ。

CHECK:ポイント
 
  • 片耳モニター機能があるが、可動部への負荷に注意
  • 本体重量は約350gと重め
  • ケーブルが着脱式でメンテナンス性が高い

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Beyerdynamic DT 770 PRO 80Ω


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参考価格:税込27,280円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉ダイナミック 5Hz – 35kHz 80Ω 96dB
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
100mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m 345g

「DT 770 PRO 80Ω」は低音までクリアなスタジオ定番のヘッドホンです。主要パーツは交換可能で傷んだ部分だけを取り替えれば本体を買い替えずに済みます。ドイツ手作りの堅牢な構造で長く愛用でき、家庭用オーディオやゲームでも臨場感を楽しめます。

CHECK:ポイント
 
  • 8〜10kHzが少し強い(シンバルや「サ行」がキツく聞こえる場合も)
  • ケーブルは着脱不可(切れたときには修理が必要)
  • 重量は本体270g、ケーブル含むと345gとやや重め。

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おすすめのマスタリング/ハイレゾ試聴向けヘッドフォン

 

マスタリングやハイレゾ音源のチェックには、高解像度で広がりのある音場再現が必須です。ここでは特に開放型を中心に高品位なヘッドフォンを掲載。最終チェックに最適な細部まで逃さない高性能機種を揃えました。

 
メーカー Sennheiser Beyerdynamic Sony Beyerdynamic
製品名 HD 560S DT 990 PRO MDR-MV1 DT 1990 PRO MK II
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参考価格 税込24,500円 税込37,750円 税込41,800円 税込101,200円
形式 開放型ダイナミック 開放型ダイナミック 開放型ダイナミック 開放型ダイナミック
周波数特性 6Hz – 38kHz 5Hz – 35kHz 5Hz – 80kHz 5Hz – 40kHz
インピーダンス 120Ω 250Ω 24Ω 30Ω
感度 110dB SPL
(1kHz/1V)
96dB SPL 100dB/mW 94dB SPL
最大入力 100mW 1500mW
(IEC)
プラグ Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3  3-pin mini-XLR
→6.35mmステレオ
ケーブル長 3.0m 3.0m
(コイル)
2.5m 3.0m/5.0m
重量 約240g
(ケーブル除く)
約250g 約223g 約376g

 

Sennheiser HD 560S


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参考価格:税込24,500円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
開放型ダイナミック 6Hz – 38kHz 120Ω 110dB SPL
(1kHz/1V)
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
Φ3.5/Φ6.3 3.0m 約240g
(ケーブル除く)

「HD 560S」は広帯域対応のモニターヘッドフォンです。開放型特有の広い音場により、スピーカーで聞いているような感覚になります。低域が誇張されないので低域がよく聞こえるスピーカーでの確認を推奨。また付属の変換プラグでノートPCから本格的なミキサーまで接続できます。

CHECK:ポイント
 
  • 開放型なので音漏れに注意
  • 重量はケーブル除いて約240gと軽め
  • 低音がスッキリしているため、低域が強い再生環境と併用するとバランス確認に便利

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Beyerdynamic DT 990 PRO


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参考価格:税込37,750円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
開放型ダイナミック 5Hz – 35kHz 250Ω 96dB SPL
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
100mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m
(コイル)
約250g

「DT 990 PRO」はスタジオ向けのマスタリングヘッドフォンです。音の細部までハッキリ聞こえるため、小さなノイズから定位のズレなどを見つけるのに適しています。また歯擦音(サ行の音)やシンバルの音などの特定の高音域が少し強調されるため、高音が耳に刺さるように感じる場合があります。

CHECK:ポイント
 
  • USBバス電源の小型IFではパワー不足になる場合がある(機種依存)
  • 中音域が少し後ろに下がって聴こえる
  • ケーブルは着脱不可なので断線した場合は修理が必要

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Sony MDR-MV1


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参考価格:税込41,800円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
開放型ダイナミック 5Hz – 80kHz 24Ω 100dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
1500mW
(IEC)
Φ3.5/Φ6.3 2.5m 約223g

「MDR-MV1」は超広帯域対応のプロ向けモニターヘッドフォンです。立体音響フォーマットから従来のステレオまで定位確認を高精度にでき、インピーダンスが24ΩなのでノートPC直結や外出先のオーディオI/Fでも十分な音圧を確保可能。また超軽量タイプなので長時間つけていても首や肩が疲れにくくなっています。

CHECK:ポイント
 
  • 5-9kHz付近のピークで耳が疲れやすい場合がある
  • 2.5mmねじ込みケーブルは互換品が少ないため、断線リスクを考える
  • 重量が223gと軽いが側圧は緩め

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Beyerdynamic DT 1990 PRO MK II


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参考価格:税込101,200円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
開放型ダイナミック 5Hz – 40kHz 30Ω 94dB SPL
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
Φ3.5/Φ6.3  3-pin mini-XLR
→6.35mmステレオ
約376g

「DT 1990 PRO MK II」は音の細かな違いや余韻までハッキリ聴こえる高性能なスタジオ用ヘッドフォンです。音のバランスが良く、ミックスやマスタリングで微妙な調整もしやすくなっています。ヘッドバンドは柔らめ・イヤパッドは通気性が良いため、長時間つけていても耳や頭が疲れにくい構造。イヤパッドを付け替えることで音の印象を変えられるため、作業内容や好みに合わせて調整できます。

CHECK:ポイント
 
  • 重量は約376gで重め
  • 開放型なので音が外にもれやすい
  • イヤパッドの種類で音の聞こえ方が変わる

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おすすめのモバイル/移動中制作ヘッドフォン

 

移動中や外出先での音楽制作では、集中力を維持するためのノイズキャンセリング性能と安定したワイヤレス接続が欠かせません。制作環境を場所に縛られずに確保できる、優れたBluetooth/ANC搭載機種を紹介します。

 
メーカー Sony Bose Sennheiser Apple
製品名 WH-1000XM5 QuietComfort Ultra Momentum 4 Wireless AirPods Max
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参考価格 税込39,088円 税込45,900円 税込49,082円 税込81,374円
形式 密閉 密閉 密閉 密閉
周波数特性 4Hz – 40kHz 6Hz –22kHz
インピーダンス 48Ω(ON)
16Ω(OFF)
470Ω
(アクティブ)
60Ω
(パッシブ)
感度 102dB/mW 106dB SPL
最大入力
プラグ Φ3.5 Φ3.5 Φ3.5 USB Type-C ポート+別売Type-C↔3.5mmケーブル
ケーブル長 1.2m
重量 250g 250g 293g 386g

 

Sony WH-1000XM5


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参考価格:税込39,088円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉 4Hz – 40kHz 48Ω(ON)
16Ω(OFF)
102dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
Φ3.5 1.2m 250g

「WH-1000XM5」は高音までクリアに再生でき、ノイズキャンセリング機能付きなので屋内外問わず細かな音を確かめながら作業できます。バッテリーは約30時間持つので長時間の作業が可能。また重量約250gの軽量タイプのおかげで首や肩への負担を減らせるのが〇

CHECK:ポイント
 
  • ノイズキャンセルは電源OFFでパッシブ再生になると内蔵DSP/EQが無効になる(音のバランスが変化)
  • Bluetooth接続は音が少し遅れるため、リアルタイム演奏には有線接続が必須
  • 電源OFFで有線接続した場合、内蔵アンプが停止するため出音量と低域が低下する

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Bose QuietComfort Ultra


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参考価格:税込45,900円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
Φ3.5 190g

「QuietComfort Ultra」は周囲の音を打ち消すANC(アクティブノイズキャンセリング)機能があるため、屋内外問わず音の確認がしやすくなっています。軽量タイプかつ柔らかなイヤーパッド採用しているので長時間の使用でも耳が痛くなりにくくなっています。

CHECK:ポイント
 
  • ワイヤレスは遅延が大きめ(動画編集やリアルタイム録音では有線推奨)
  • 電源OFFでは有線でも無音
  • 24時間バッテリー/15分急速充電(約2.5~3時間再生)

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Sennheiser Momentum 4 Wireless


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参考価格:税込49,082円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉 6Hz –22kHz 470Ω
(アクティブ)
60Ω
(パッシブ)
106dB SPL
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
Φ3.5 293g

「Momentum 4 Wireless」は音のバランスが良く、音の位置が正確に分かるので楽器や声の調整がしやすくなっています。ノイズキャンセリング機能があり、軽くて頭に優しいデザインなので長時間作業でも疲れにくくなっています。またバッテリーが長持ちするうえ、電池切れでもそのまま使えます(ただし⾳質は低下)

CHECK:ポイント
 
  • ノイズキャンセリング機能付き
  • 電源を入れたときは抵抗値が高め(専用アンプ使用推奨)
  • Bluetoothの低遅延機能を使う場合、スマホやPC側も対応している必要あり

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Apple AirPods Max


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参考価格:税込81,374円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
USB Type-Cポート
+別売Type-C↔3.5mmケーブル
386g

「AirPods Max」はApple独自設計の40mmドライバを搭載しており、低域から高域に渡って歪みは極めて低め。重量はヘッドホンとしては重めの386gですが、メッシュヘッドバンドと低反発イヤーカップが圧力を分散させて長時間でも耳や頭が痛くなりにくい設計になっています。

CHECK:ポイント
 
  • 重量は重めの386g
  • ロスレス/低遅延はUSB Type-Cモデルと付属USB Type-Cケーブルが必要
  • バッテリーが切れると音が出ない

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おすすめのDJ・ライブ/配信向けヘッドフォン

 

メーカー Audio-Technica Sony Shure Sennheiser
製品名 ATH-M40x MDR-7506 SRH840A HD 25 Plus
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参考価格 税込13,788円 税込14,680円 税込25,740円 税込26,400円
21,100円
形式 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック 密閉型ダイナミック(オンイヤー)
周波数特性 15Hz – 24kHz 10Hz – 20kHz 5Hz – 25kHz 16Hz – 22kHz
インピーダンス 35Ω 63Ω 40Ω 70Ω
感度 98dB/mW 106dB/mW 97dB/mW 120dB SPL
最大入力 1600mW 1000mW 500mW
プラグ Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3 Φ3.5/Φ6.3
ケーブル長 1.2–3.0m/3.0m 3.0m(伸長時) 3.0m 約1.0–3.0m
重量 約240g 約230g 約273g 約140g

 

Audio-Technica ATH-M40x


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参考価格:税込13,788円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 15Hz – 24kHz 35Ω 98dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
1600mW Φ3.5/Φ6.3  1.2–3.0m/3.0m 約240g

「ATH-M40x」は幅広い周波数特性で概ねフラットな音質を再現できるモニターヘッドフォンです。キックのサブベースからハイハットの高域までバランス良く聴き取れますが、サブベース帯はやや控えめなので低域を重視する楽曲ではEQ補正するのも一考の余地あり。

CHECK:ポイント
 
  • イヤーカップが浅め
  • 重量240gで90°回転・折りたためるため、持ち運びしやすい
  • 配信ブースやサブモニター用途での使用も可能

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Sony MDR-7506


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参考価格:税込14,680円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 10Hz – 20kHz 63Ω 106dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
1000mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m(伸長時) 約230g

「MDR-7506」は配信初心者向きなヘッドフォンです。広い周波数特性と高い感度を持つため、ミックス時に音の細かい定位やEQの変化を正確に聞き取れます。純正パッドは浅めで長時間使用やメガネ併用では圧迫感・蒸れを感じる場合があります(サードパーティー製の厚型パット交換で改善可能)

CHECK:ポイント
 
  • 録音・放送・ライブ中継の定番ヘッドホン
  • 高音がやや強めなため、ミックスの最終確認にスピーカー併用を推奨
  • 装着感は頭部・耳の形状やメガネの有無で差が出やすい

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Shure SRH840A


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参考価格:税込25,740円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック 5Hz – 25kHz 40Ω 97dB/mW
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
500mW Φ3.5/Φ6.3 3.0m 約273g

「SRH840A」はEDMの迫力ある低音からアコースティック音楽の細かな音まで幅広い音域を正確に聴けるモニターヘッドフォンです。軽量で折りたためる設計に加えて、快適な装着感やケーブルの取り外しができるため、長時間の使用や持ち運びにも便利です。

CHECK:ポイント
 
  • 最大入力限界がやや低めの500mW
  • 重量約273gで折りたためるため、持ち運びしやすい
  • ケーブルが着脱式でメンテナンス性が高い

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Sennheiser HD 25 Plus


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参考価格:税込26,400円 21,100円

形式 周波数特性 インピーダンス 感度
密閉型ダイナミック(オンイヤー) 16Hz – 22kHz 70Ω 120dB SPL
最大入力 プラグ ケーブル長 重量
Φ3.5/Φ6.3 約1.0–3.0m 約140g

「HD 25 Plus」はと大音量でも歪みが目立ちにくいプロ向けモニターヘッドフォンです。約140g(ケーブルを除く)と軽く、左ハウジングは回転可能で片耳モニターに最適。またケーブルは自分で簡単に交換できる仕組みなので、長時間の使用や持ち運びにも便利です。

CHECK:ポイント
 
  • 大音量でも歪みにくい
  • 約140gの超軽量タイプ
  • ケーブルが着脱式でメンテナンス性が高い

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