
BandLab Membershipの専用アプリの印象が強かったCakewalk Nextですが、このたび無料で使い始められるようになりました。
WindowsとmacOS、どちらでも制限なくインストールして使用可能。UIはシンプルで軽快、録音から編集・ミックスまでを一画面で完結させられるのが最大の特徴です。
本記事では初心者でもできるように、インストールの手順から初期設定のほか、操作の基本などを紹介します。
■Cakewalk Nextのエディション構成と主な違い
| Cakewalk Next 機能/仕様 |
無料版 | BandLab Membership 有料版 |
備考 |
|---|---|---|---|
| 価格 | 無料 | 月額:14.95 US$ 年額:149 US$ |
BandLab Membership 共通料金 |
| ライセンス形態 | フリーtier (再アクティベーション不要) |
Membership 継続課金 |
|
| 対応 OS | Win 10/11(64bit) macOS 10.15以上 |
同左 | |
| オーディオ/ MIDI トラック数 |
無制限 | 無制限 | |
| インストゥルメント トラック数 |
無制限 | 無制限 | |
| Arranger Track | ― (テンプレート相当機能のみ) |
無制限 | |
| ProChannel | × | × | |
| AudioSnap/ Elastique | × | × | |
| ARA2/ Melodyne連携 |
○ | ○ | |
| Stem Separation | — | ○(AI分離ツール) | Membership専用機能 |
| BandLab Sounds 連携 |
プレビューのみ | プレビュー+DL | |
| CXFプロジェクト互換 | ○ | ○ | Sonar・Next間で 相互変換可能 |
| 再アクティベーション | 不要 | Membership 継続が必要 |
- 1. Cakewalk Nextの入手とインストール
- 2. Cakewalk Nextのアクティベート
- 3. プロジェクト選択(Quick Start)
- 4. ユーザーインターフェイスについて
- 5. 環境設定
- 6. 録音
1. Cakewalk Nextの入手とインストール
Cakewalk Nextを入手する前に、インストール先のパソコンが推奨スペックを満たしているか確認しましょう。特にCPU性能とメモリ容量はプロジェクトの規模や快適な動作に直結します。公式サイトで公開されている推奨環境は以下の通りです。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| オペレーティングシステム | Windows 10/11(64bit) macOS 10.15以降(64bit) |
| CPU | Windows:8コアCPU Mac:Intel CoreまたはApple Mシリーズ |
| メモリ | 最低16GB |
| ストレージ | 最小1GB(10GB以上推奨) |
| オーディオインターフェース | Windows:ASIO対応ハードウェア推奨 Mac:CoreAudio使用 |
1.1 Cakewalk Product Centerの入手
Cakewalk Nextをインストールするには、管理アプリの「Cakewalk Product Center」をインストールする必要があります。以下のURLからダウンロードできます。
手順1. 公式HP(以下のリンク)にアクセス
手順2. Download 「Windows」or「Mac」をクリック
使用OS(「Windows」または「Mac」)をクリックしてexeファイルをダウンロードします。
※「GET FREE」ではないので注意してください。

1.2 Cakewalk Product Centerのインストール
手順1. ダウンロードしたexeファイルを実行
ダウンロードしたCakewalk_Product_Center_Setup.exeを実行します。

手順2. Cakewalk Product Centerのインストール
インストーラーを実行後、画面の案内に従ってインストール作業を進めます。ショートカットフォルダやインストール先のフォルダ指定をしたい場合は「Browse」をクリックして変更します。
最後の画面で「Launch Cakewalk Product Center」にチェックを入れて完了すると、Product Centerが起動します。


Cakewalk Product Centerが起動後、インストールしたバージョンが最新版以外のときは期限切れの警告画面が表示されます。警告画面が出た際には「Download」をクリックして最新版を再度ダウンロードしてインストールしてください。

1.3 Cakewalk Nextのインストール
手順1. BandLabアカウントでサインイン
Cakewalk Product Centerが起動した後、画面左下にある「Sign In」をクリックしてBandLabアカウントでサインインします。

手順2. Cakewalk Nextのインストール
サインイン後に画面左にある製品リストの中から「Cakewalk Next」を選択し、右側の「Install」をクリックすると本体のインストールが始まります。

画面の指示に従ってインストール作業を進めていきます。スタートメニューフォルダとインストール先のフォルダを変更する場合は「Browse」をクリックしてください。


2. Cakewalk Nextのアクティベート
Cakewalk Nextは初回起動後にアプリ側でサインインする必要があります。メニューバーの「Help」から「Sign In」を選び、ブラウザでの認証をします。
Helpには「Check for Updates」や「View Release Notes」のほか「Activation」があり、基本的にアップデートの確認やリリースノートの閲覧はここから行います。
2.1 サインイン・サインアップ
手順1. 「Help」内の「Sign in」をクリック
画面右上にある「Sign in」をクリックします。

手順2. 「ログイン」または「サインアップ」
- BandLabアカウントを持っている(A):
ユーザー名またはメールアドレスとパスワードを入力し、「ログイン」をクリックします。 - BandLabアカウントを持っていない(B):
「サインアップ」をクリックしてアカウント作成画面を開きます。
必要事項を入力後、「サインアップ」をクリックしてアカウントを作成します。

ログイン後に次の図が表示されたらOKです。

3. プロジェクト選択(Quick Start)
Cakewalk Nextを起動するとQuick Start画面が表示されます。初めのうちは、この画面から作り始めるとやりやすいと思います。
中央には用途別のプリセットが並んでおり、何もないところから始めたい場合は「New Project」を選びます。あらかじめトラックが用意された状態で始めたい場合は「4-Track」や「16-Track」のほか「Band Recording」や「EDM」といった、目的に合ったテンプレートを選ぶことで初期設定の時間短縮に繋がります。

■プロジェクトテンプレートの用途と構成
| テンプレート | 主な用途 | 既定トラック構成 | ルーティング・バス/インサート済みエフェクト |
|---|---|---|---|
| New Project | 空の状態から作曲・録音を開始 | トラックなし(空) | なし |
| 4-Track | 小編成のデモ録音/簡易収録を手早く始める | Audio(Mic/Line In)×4 | 各トラック→Master(デフォルトのメイン出力) FXは既定で空 |
| 16-Track | 多チャンネルの一発録り/リハ録音 | Audio(Mic/Line In)×16 | 各トラック→Master FXは既定で空 |
| Band Recording | ボーカル/ギター/ベース/マルチトラック・ドラムのバンド録音 | Audio: Vocal×1、Guitars×複数、Bass×1、Drums(multi) |
トラック→MasterReverb バスが用意され、各トラックからSend可能(エフェクトはバスに挿す) |
| EDM | EDM向けの即戦力インストゥルメント構成 | Instrument(ソフトシンセ)数本(Drums/Bass/Lead/Pad など) | 各Instrument→Master FXは必要に応じて追加(テンプレートはあらかじめトラックやエフェクトが用意される場合あり) |
| Instruments | さまざまな楽器をすぐ弾けるセット | Instrument複数 | 各Instrument→Master FXは必要に応じて追加 |
| Piano Ballad | ピアノ主体のバラード制作 | Instrument: Piano/Strings/Bass Audio: Acoustic Guitar/Vocals/Drums |
各トラック→Master 必要ならBus/FXを追加 |
| Piano Trio | 室内楽(ピアノ・トリオ) | Instrument:Piano/Violin/Cello | 各Instrument→Master |
| Podcast | ポッドキャスト収録 | Audio: Host/Guest/Music/SFX |
トラック→MasterReverb などのFXバスにSendで利用可 |
| Rock Band Recording | ロック・バンドのマルチ録音 | Audio: Vocals/Bass/Guitars/Drums(multi) |
各トラック→Master 必要に応じてリバーブなどのBusを追加 |
| Singer-Songwriter | 弾き語り+鍵盤のソングライティング | Audio:Vocal/Guitar Instrument:Piano |
各トラック→Master |
| Vocal + Guitar | ボーカル+ギターのシンプル録音 | Audio:Vocal/Guitar | トラック→MasterReverb バスへSendが前提 |
4. ユーザーインターフェイスについて
ここではCakewalk Nextの画面構成について説明していきます。
- トランスポート(画面最上段):
再生/録音などトランスポート操作が集約されている
テンポやメトロノーム・ループのON/OFFなどがある - クリップパネル(画面中央):
波形やMIDIクリップを配置するタイムライン - インスペクタ/ブラウザ(画面右側):
選択中トラックの詳細やルーティングを行う
「Inspect」「Browse」タブで切り替えて使用
Inspect:トラックの詳細設定(in/outチャンネル、センドなど)
Browse:素材を探して試聴後すぐタイムラインへ投入 - トラックペイン(画面左側):
トラック・バス・フォルダを縦に並べたチャンネルストリップ領域
ミュート・ソロ・録音待機(Record Arm)などもここ - トラックインスペクタ(画面最下段):
選択中トラックのプラグイン・オーディオ・ピアノロールを扱うインスペクタ領域

5. 環境設定
初めて使用するDAWはインストールしただけでは正常に動きません。環境設定をして使える状態になるため、設定は必ず行ってください。
環境設定はメニューバーのEditタブにある「Preferences」から設定します。
場所:「Edit」>「Preferences」

5.1 オーディオデバイスの設定
ここではオーディオインターフェイスやPCのマイク・イヤフォン端子など、音の入出力をする機器を使えるようにします。
■ドライバモードの設定
オーディオデバイスを使うにはドライバが必要です。音質や音の遅延以外に、他アプリケーションと同時使用可能かなど、ドライバモードの選択次第でオーディオデバイスの動きが変わります。
場所:「Edit」>「Preferences」
「ドライバーモード」を選択できる5つの中から選択します。ここの設定によって「入力/出力デバイス」で選択できるオーディオデバイスが変わります。

| モード | 内容 |
|---|---|
| Windows Audio |
一般的なWindows標準のオーディオ経路を使う設定で、ほとんどのPC環境でそのまま動作しやすい 他アプリの音と共有しながら安定した再生・編集を行いやすいが、リアルタイム録音ではレイテンシがやや大きくなる場合がある |
| Windows Audio (Exclusive Mode) |
Nextがデバイスを占有するモードで、他アプリの音が出なくなる代わりに低遅延 録音やモニターでの遅延を抑えたい場面向き |
| Windows Audio (Low Latency Mode) |
通常のWindows Audioより遅延を抑えやすいが、効果は機種やドライバに依存 ソフト音源の演奏やボーカル録音のモニターで有利 |
| DirectSound | 幅広いデバイスで動く一方、リアルタイム用途では遅延が大きくなりやすい |
| ASIO | オーディオインターフェイスに付属するASIOを使用 安定性・レイテンシのバランスが良く、録音・モニタリング・ミックス全般で適している |
5.2 MIDI入力の設定(MIDIを使用しない場合は不要)
場所:「Preferences」>「MIDI」>「MIDI Devices」
ここでは新規トラックのデフォルトのMIDI入力を設定します。

| 選択肢(UI表記) | 内容 |
|---|---|
| None | 新規に作成するトラックへデフォルトのMIDI入力を割り当てない |
| All Inputs | 利用可能なすべてのMIDI入力を受け付ける デバイスの差し替えや複数デバイスの併用時でも設定変更なしで演奏可能 複数入力が同時に鳴る可能性があるため、意図しない重複入力に注意が必要 |
| 特定デバイス名 | 指定した単一のMIDIデバイスのみを新規トラックのデフォルト入力にする 接続機器が固定の環境で入力源を明確にしたいときに適している |
5.3 VSTプラグインを使用するための設定
VSTはDAW用の共通プラグイン規格です。Cakewalk NextもVST規格に対応しているため、世界中で公開している数万種類の追加プラグインを自由に組み込めるようになります。
以下ではVSTを正しく認識させる手順を解説します。
■VSTプラグインの設定
場所:「Prefereces」>「Plugins」>「Plugin Scan」
「Custom VST Plugin Locations」のフォルダアイコンをクリック(②)し、サードパーティ製プラグインが入っているパスを選択します。
追加後に「Scan Now」をクリック(③)するか、次回起動時に自動スキャンされることでCakewalk Nextに新しいVSTプラグインが認識されて使用可能になります。

6. 録音
ここでは録音方法について説明します。
6.1 オーディオトラックを作成する
- トラックペインの空白領域部分で右クリック
- 表示メニューから「Insert Audio Track」を選択
- 「Audio Track」が挿入される


6.2 入力確認
トラック作成時のデフォルト入力は、設定(「Preferences」>「Audio」)で選択された「Audio Input Device」で決まります。
トラック追加後はマイクなどの録音機器に音声を入力し、トラックのメーターが反応する(振れる)ことを確認します。反応しない場合は以下のどちらかが原因の可能性があります。
A:トラックのレコードアームボタン(図の赤丸)を有効になっているか

B:トラックのInspectタブで、録音に使用するオーディオインターフェースのチャンネルが正しく選択されているか(チャンネルが一致していないと録音できない)

6.3 メトロノームを設定する(任意)
メトロノームを使うと録音する際にテンポを確認できるので便利です。演奏の始まりのタイミングやリズムを安定させるのにも役立ちます。
メトロノームをON/OFFは、メインツールバーの「メトロノーム」をクリックでできます。

6.4 録音の開始/停止
準備が完了した後、ツールバーの「録音」またはキーボードの「R」で録音ができます。レコードアームが有効になっているトラックに録音され、録音中はクリップパネルに赤色の波形として描画されます。録音を止めるときは「再生/停止」またはスペースキーで停止できます。





