【2020.09.04に『関連記事まとめ』を更新しました】
cakewalk by BandLabでは様々な方法で録音することができます。
今回は録音に便利な機能の説明と録音の準備について説明します。
録音の準備
録音の準備では録音するにあたって準備しておくことを記載します。録音する場合はオーディオデバイスの設定やレイテンシの設定、録音モードの設定などが必要になります。
デバイス設定
cakewalk by bandlabで録音する場合、オーディオデバイスをcakewalk by bandlabに認識させる必要があります。cakewalk by bandlabの編集>環境設定から環境設定を開き、設定します。
録音デバイスの選択
オーディオデバイスに複数の入力チャンネルがある場合は、使う可能性があるチャンネル全てにチェックを入れておくと良いでしょう(※ここでチェックを入れていないチャンネルは実際に録音する際にトラックで指定する入力リストにも表示されません)
オーディオデバイスがPCに接続しているのに表示されないときは
このときもしもPCに接続されているはずのオーディオデバイスが表示されない場合はドライバのインストールもしくはPCで認識されていない可能性があります。メーカーページのサポートで確認しましょう。
録音タイミングマスタの設定
「デバイスの設定」から「再生タイミングマスタ」と「録音タイミングマスタ」を設定します。
ここでは録音に使用するオーディオデバイスの何れかのチャンネルが設定されている必要があります。
ミキシングレイテンシの設定
ミキシングレイテンシの設定は録音するにあたり非常に重要です。というのもレイテンシは遅延時間の事でレイテンシが大きいと音が遅れて聞こえることになります。
そのため録音する時は可能な限りレイテンシを小さくすることが大事です(※ただし、レイテンシを小さくするとVSTプラグインを使用した時のCPU使用率が上がります。録音の際はプラグインを無効にしておくと良いでしょう)
「デバイスの設定」から「ミキシングレイテンシ」を設定します。
ASIOドライバの場合は「ASIOパネルボタン」をクリックし、オーディオデバイス専用の画面からバッファサイズを小さく設定します。
録音モードを設定する
コンピング
コンピングは複数テイク録音した後に組み合わせて1つのトラックを作成する場合に選択します(デフォルトはコンピングが選択されています)
録音するたびに新しいテイクが作成され、録音が開始されると前に録音したテイクはミュートになって録音完了後はかぶっている部分のみ最新の録音が有効となります。
全て録音し終えた後はテイクから好きな部分を指定するだけで1本のトラックが作成可能です。何度も録音し、1本のトラックを作成する場合に有効です。
上書き
サウンドオンサウンド
サウンドオンサウンドは常に既存の音に録音された音がミックスされます。
コンピングや上書きは1トラックに音が2つ以上重なることはありませんが、サウンドオンサウンドは録音するたびにミックスされたクリップができあがります。また、サウンドオンサウンドのみ録音時に前に録音した音も再生されます。
録音する
録音の環境設定が完了したら、実際に録音をしてみましょう。ここではトラックの作成から録音するまでの操作を説明します。
録音するトラックの作成と設定
①楽器やボーカルの録音をする際には、まずオーディオトラックの作成をします。
トラックビューの何もないところで右クリックし「オーディオトラックの挿入」をクリックします。
③上の画面でa)の赤枠部分をクリックし、入力するオーディオデバイスのチャンネルを選択します。これでトラックとオーディオデバイスとのリンクができます。
音が出るか確認する
画像の右にあるインプットモニターをONにすることで入力されている音を確認します(※ここで音が鳴らない場合、選択したチャンネルが間違っているかオーディオデバイスが壊れている可能性があります)
クリップしていないことを確認する
録音するオーディオデバイスの入力音量を調整して、音が「0.0」を必ず超えないようにしてください。
録音する
①録音を開始するには、まず録音待機状態にする必要があります。
画像の録音マークをクリックし、録音待機状態にします(※複数チャンネル同時に録音する場合は複数のトラックを録音待機状態にします)
②コンソールビューの録音ボタンをクリックすると録音待機状態トラックの録音を開始します。
繰り返し録音する
繰り返し録音する場合、繰り返す範囲を選択して画像右上のループボタン下にある「選択範囲をループ区間に設定」ボタンをクリックします。
ループ区間に設定されると画像のように黄色範囲が表示され、その区間を繰り返します(ループを解除する場合はループボタンで解除します)
録音モードによる操作の違い
録音モードによって録音したオーディオデータに対して操作が異なります。
録音モードの詳細説明は上で説明した【録音モードを設定する】を参照してください。
コンピング
複数回録音したら各テイクから好きな場所を選択して1つのクリップを作成します。
複数回録音すると最初は最終クリップしか表示されませんが、トラック左のテイクレーンボタン(画像のオレンジマーク)を押すことで録音したテイクの数だけトラックが表示されます。
各レーンの録音した波形の半分より下のあたりにマウスを持っていくと範囲選択モードになるので範囲を指定することでトラックを完成させます。
⇒
クリップの左右をマウスでドラッグすることで選択範囲を変更することもできます。
上書き
上書きは特に操作は必要なく、録音が完了した時点でクリップが完成します。
サウンドオンサウンド
こちらも特に操作は必要なく、録音が完了した時点でクリップが完成します。
コントロールバーから録音モードを変更する
環境設定から録音モードを設定する方法は上で説明しましたが、コントロールバーからも録音モードを変更できます。
コントロールバーの録音ボタンを左クリック長押しで録音モードの設定が開きます。ここで録音モードを変更できます。また、録音ボタンを右クリックで環境設定の録音タブを開くことも可能です。
部分録音機能(オートパンチ録音)
録音した音の一部のみ録り直したい場合、あらかじめその録音範囲を決めておき、その範囲のみ録音される機能(オートパンチ録音)を使うと良いでしょう。
オートパンチ録音だと録り直し部分の演奏に集中でき、自然な仕上がりになります。
使用方法はまずオートパンチ設定にする範囲を決めて画像に表示されているオートパンチボタンの下にある「選択範囲をパンチ区間に設定」ボタンをクリックします。
すると赤でパンチ区間が表示され、オートパンチボタンが黄色く点灯します。あとはそのまま録音することでパンチ区間外は録音されず、パンチ区間のみ録音されるようになります。
録音したトラックをオーディオファイルに保存
録音したデータをオーディオファイルに保存する場合、まずトラックを選択する必要があります。
トラック左上の数字が書いてある部分をクリックするとそのトラック全体が選択されるため、ファイル>エクスポート>オーディオをクリックします。
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仕上げと書き出し【追記:2020.09.04】