DTMでの作曲にはMIDIを使って音階や音のコントロールを行う方法があります。MIDIの入力では主にピアノロールを使用することが多いです。
- ピアノビュー(ピアノロール)で打ち込みする下準備
- ノートエディタの設定
- 打ち込み作業をスムーズにできるショートカットキー
について説明します。
1. 基本操作について
1.1 ピアノビュー(ピアノロール)での打ち込み準備
①打ち込みに使用する音源を追加するためにブラウザのインストゥルメントタブから音源をドラッグ&ドロップします。ここではPresenceを使って説明します。
②打ち込み入力するスペースを追加するために、トラックのタイムライン上でダブルクリックします。この操作によって出来上がるデータのくくりを『イベント』と呼びます。
イベントにはオーディオ用とノート用の2種類があり、ノート用のイベントは『インストゥルメントパート』と呼びます。
③インストゥルメントパートを適当な長さまで伸ばします。
③インストゥルメントパートをダブルクリックするとピアノビュー(ピアノロール)が開き、ここにノートを入力していきます。ピアノビューではCtrl+左クリックもしくはダブルクリックでノートの入力ができます。
入力されたノートの端をドラッグするとノートの長さを変更できます。
ベロシティ(ノートの音の強さ)の設定方法
MIDIキーボードの鍵盤を押し込む強さ(速さ)に相当するパラメータを『ベロシティ』と呼び、各ノートのベロシティはピアノビューの画面下側で編集できます。
Studio Oneではベロシティ値をパーセント(0%~100%)もしくはMIDI(0~127)から選択して入力します。ベロシティの違いによる効果は音量・奏法・音色など音源によってさまざまですが、ほとんどの音源ではベロシティが強いほど音量も大きくなります。
入力値の単位(パーセント or MIDI)を切り替える場合、下の図のレンジが表示されている場所を右クリックしてリストから選択します。
2. ノートエディタの設定
2.1 入力時のデュレーション(ノートの長さ)設定
入力時のノートの長さはピアノビューのノートエディターで変更でき、ノートエディターの長さ項目(赤枠で囲まれた2つのリスト)で指定します。左側のリストは1拍の長さを、右側のリストでは3連符や7連符なども変更できます。
デュレーションはノートの開始位置から終了位置までの時間を指し、鍵盤を押すタイミングから鍵盤を離すタイミングのことです。
デュレーションは通常、音源から音を発している長さになりますが、ドラムのようにデュレーションの影響を受けない音源や終了位置以降も余韻を残す音源もあります。
2.2 スケールで入力制限
ノートエディターのスケールにチェックを入れる(ONにする)とノートの入力・移動をスケールに合わせて制限することができます(入力可能な音は鍵盤に水色で表示されます)
スケールOFFの状態からスケールをONにして複数のノートをまとめて移動すると、移動したすべてのノートがスケールに制限されます。
2.3 ノートの色について
ノートの色はルールに則って分けられおり、このノートの色のルールはエディタの項目「ノート色」で変更できます。
- パート(左):
トラックごとに色分けします。初期状態はこの設定になっており、主にピアノビューに複数のトラックを表示させるときに使用します。 - ピッチ(中央):
鍵盤の音階によって色分けします。同じ音階の音を見分けたり、ドラムやキースイッチの打ち込みなどに便利です。 - ベロシティ(右):
ベロシティの強さで色分けします。ベロシティを色で判別できるため、トラック全体のベロシティ調整に活用できます。
3. 使用頻度の高い操作方法の紹介
打ち込みは入力する内容が多いため、ショートカットキーの使用すると作業がスムーズに進みます。
3.1 ショートカットキー
ノートを後ろに複製(反復複製):キー D
ノートを選択してキーDでノートを複製します。
選択したノートの範囲によってノートの複製先が複製前のすぐ後ろとは限らず、自動で決定されます。このショートカットはトラックビューでも使用できます。
時間軸で拡大:キー E 時間軸で縮小:キー W
キーEでピアノビューを拡大し、キーWでピアノビューを縮小します。このショートカットキーはトラックビューでも使用できます。
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