Piano OneはYAMAHAのグランドピアノ「C7」をモデリングした無料のピアノ音源です。10種類のモジュールと16種類のプリセットがあるおかげで幅広い音作りができるのが特徴です。
この記事ではPiano Oneのインストール方法とDAWでの使用方法を解説します。ダウンロードからインストールのほか、Cakewalk by BandLabとStudio Oneでのプラグイン設定などを図解入りで説明しています。
1. Piano Oneのインストール手順
1.1 インストーラのダウンロード
以下のURLにアクセスします。
スクロールしてダウンロードページに移動
リンク先のページ下部にある「Click Here to Proceed to DownIoading Page」をクリックします。
インストーラの入手
ダウンロードのリンクがあるページが表示されますが、リンク先でパスワードを求められます。
定期的に変更があるかは不明ですが、この記事を執筆時点でのパスワードについての文章は以下の通り。
The downloading link is protected by password. The password will be a capital letter. It will be the the first Capital letter for the product “China Impression”
- ダウンロードリンクはパスワードで保護されている
- パスワードは大文字
- China Impressionという商品の頭文字
と書かれており、今回の場合は“China Impression”の「C」がパスワードとなります。
パスワードを確認できたら「CIick to DownIoad (PIease read the instruction for password)」をクリックします。
「Password」に前のページで確認したパスワードを入力して「DOWNLOAD」をクリックします。
インストーラが格納されている「Piano1.zip」がダウンロードされます。
1.2 インストールと音色データの格納
Piano1.zipを解凍ソフト使って解凍後「Plugin Installer」フォルダをクリックして開きます。
フォルダ内にはMAC・Windowsの32bitDAW版・Windowsの64bitDAW版のインストーラが格納されており、使用しているPCに合うインストーラを実行します(32bit・64bitはWindowsのバージョンではなく、DAWによって決まります)
- MAC:MAC_Neo_Piano_Installer.pkg
- 32bitDAW:Win_Neo_Piano_Installer_32bit.msi
- 64bitDAW:Win_Neo_Piano_Installer_64bit.msi
ここからは「Win_Neo_Piano_Installer_64bit.msi」のインストーラを例に説明します。
手順1.インストーラの実行
ダウンロードしたインストーラを開いた後、画面の指示に従ってインストールを進めます。VSTプラグインのインストール先を変更する場合は、任意のフォルダを指定してください。
インストールが終わったら「Finish」をクリックしてインストーラを閉じます。
手順2.音色データの格納
Piano OneはNeo PianoというVSTプラグインを通して動作します。DAWソフト上でNeo Pianoを起動することでPiano Oneの音色を使用できます。そのため下の図のように「Piano1.zip」内にあるファイルを一部移動する必要があります。
- 「C:\Users\Public\Documents\SoundMagic\Neo_Piano\Instruments」に「Piano1.ins」「Piano1.png」を移動
- 「C:\Users\Public\Documents\SoundMagic\Neo_Piano\Presets」に「Presets」フォルダを移動
Instrumentsフォルダ
Presetsフォルダ
2. DAWでプラグイン呼び出しとして使用する方法
インストールした「Piano One」はDAW側のプラグイン検索リストに含めることで使用できるようになります。この設定はDAWによって操作が違うため、使用DAWにあった設定をしてください(下記の記事ではCakewalk by BandlabとStudio Oneでの設定方法をまとめています)
Cakewalk by Bandlabの場合
Studio Oneの場合
3. 音色の読み込みと画面の説明
3.1 音色の読み込み方法
初期画面では音色データが読み込まれていないため、この状態では音が出ません。
赤枠内をクリックして「Piano1」を選択します。
プラグイン上部に「Piano One」が表示され、鍵盤を押し音が出力されれば音色の読み込みが完了です。
3.2 画面の内容
- Reverb:
室内音響を適用する
Early ReflectionsとReverb spaceの2つの要素で構成 - Noises:
キーオフ・ペダル・弦のノイズを調整する
キーオフノイズはVelocity On/OffまたはAutoが設定可能 - Style:
マルチバンドEQを適用する
Styleはポップやロック、ジャズなど異なるジャンルのマルチバンドEQを適用
バンドごとの設定は調整できず、全体の適用量を0~100%で設定する - Damping:
ダンパーの調整
Resonanceで共鳴量の調整が可能 - Harmonics:
ピアノの全体的な音色に影響するハーモニクスを調整する - Tone:
ピアノの音色を調整
Lowは低音、Highは高音、Lidはピアノの蓋の位置 - Perspective:
マイクレベルのバランス設定
Playerは演奏者に近く、Audienceは観客席に近い位置 - Tuning System:
調律の設定(デフォルトは平均律の調律が選択されている)
Scalaチューニングファイルを使用して異なる調律スケールも使用可能
ピアノにScalaチューニングを適用する場合、左上のON/OFFボタンをクリック - Key Dynamics:
キー入力の感度調整(キーの強さに応じた感度を調整をする)
レンジ・トラッキング・曲線で感度を変更可能
応答カーブの種類は7つ