「GUITAR RIG 6 PLAYER」はギターアンプ・エフェクトシミュレーターのGUITAR RIG 6の無料版で、音色調整や独自のサウンド作成が可能です。多彩なプリセットでプロ級の音作りができ、スタンドアロンモードとDAWプラグイン両方に対応しています。
また、GUITAR RIGの製品最新版「GUITAR RIG 7 Pro」は単体での発売が開始され、GUITAR RIG 6 PLAYER以上をお求めの場合はこちらの購入をご検討ください(アフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています)
この記事ではGuitar Rig 6 Playerのインストール方法について解説します。
- 1. Native AccessとGuitar Rig 6 Playerのインストール
- 2. スタンドアローン(Guitar Rig 6 単独で使用)
- 3. DAWのプラグイン呼び出しで使用
- 4. 画面説明
- 5. Guitar Rig 6 Playerに搭載されているアンプとエフェクト
1. Native AccessとGuitar Rig 6 Playerのインストール
Guitar Rig 6 Playerは「Native Access」というソフトウェアが必要です。Native AccessではNative Instruments製品のダウンロードとインストールを行うためのツールです。
詳細なダウンロードおよびインストール手順については、以下の記事を参照してください。
1.1 Native Accessのダウンロードとインストール
- KOMPLETE STARTダウンロードページで「無料ダウンロード」をクリック
- Native IDでログイン(Native ID未所持の場合、アカウントを作成)
- 「アカウントにKOMPLETE STARTを登録する」の画面に移動後「KOMPLETE STARTを入手する」をクリック
- Native Accessのインストーラをダウンロード
- インストーラを使用してNative Accessをインストール
1.2 インストール先の設定
先程インストールしたNative Accessを起動します。
Guitar Rig 6 Playerのインストール先を変更したい場合、Native Access画面左下にある「Preferences」をクリックします(変更がない場合は『1.3 Guitar Rig 6 Playerのインストール』に進んでください)
画面左側にある「File Management」をクリックします。ダウンロードフォルダやインストールフォルダの一覧が表示され「Browse」をクリックすると任意のフォルダに変更できます。
1.3 Guitar Rig 6 Playerのインストール
Guitar Rig 6 Playerの「Install」をクリックします。
インストールが正常に終了すると、デスクトップとスタートメニューにスタンドアローン用のGuitar Rig 6の実行ファイルが作成されます。
また『1.2 インストール先の設定』で設定したVST Location (64bit)のインストール先にDAW用の「Guitar Rig 6.dll」が作成されます。
Guitar Rig 6はスタンドアローンまたはプラグインとして使用できます。使用する際にはどちらを使うか選択してください。
- スタンドアローン:
Guitar Rig 6を単独で起動して直接音楽制作や練習に使用できる。DAWを使用せずに、すぐ音を出して利用したいときに便利。 - プラグインとして使用:
Guitar Rig 6をDAW内でプラグインとして使用し、他のトラックと連携して音楽制作できる。レコーディングやミックスの際に便利。
2. スタンドアローン(Guitar Rig 6 単独で使用)
2.1 Guitar Rig 6の起動
インストールしたGuitar Rig 6のアイコンをダブルクリックします。
起動するとGuitar Rig 6の画面が表示されます。
2.2 Guitar Rig 6のオーディオ設定
オーディオ設定では音声入出力・音の遅延・音質などを調整できます。
メニュー(①)から「File(②)」 > 「Preferences(③)」を選択し、Audioタブ(④)をクリックして開きます。
Audioタブでは「Driver」「Device」「Inputs」「Outputs」を設定します。詳細は下の設定項目の表を参照してください。
設定項目
番号 | 項目 | 説明 |
---|---|---|
1 | Driver | 使用するオーディオドライバーの種類を選択(一般的にはASIO推奨) ASIO: 非常に小さい遅延で処理するため、リアルタイムの音楽制作に最適。 WASAPI Shared Mode: 一般用途向けで複数のアプリで同時に使用可能。音質と遅延が欠点。 WASAPI Exclusive Mode: Shared Modeより高性能だが、他のアプリと同時に使用できない。 |
2 | Device | 使用するオーディオインターフェースのデバイス名を選択。 |
3 | ASIO Config | ASIOドライバーの設定ソフトを起動。使用するオーディオインターフェイスにより起動するソフトが異なる。 |
4 | Sample Rate | オーディオのサンプルレートを設定。通常は44100Hzや48000Hzが使用される。 |
5 | Guitar Rig 6 In | チャンネルの入力設定。ステレオの入力に対応し、LとRで個別に設定できる。 |
6 | Guitar Rig 6 SideChain | サイドチェインの入力設定。サイドチェインは対応するエフェクトで使用できる。 |
7 | Guitar Rig 6 Out | 出力チャンネルを設定。 |
これで設定は完了です。使い方については、後の章で詳しく説明します。
3. DAWのプラグイン呼び出しで使用
Guitar Rig 6をプラグインから呼び出す場合、DAW側のプラグイン検索リストにGuitar Rig 6を入れる必要があります。この設定はDAWによって異なるため、使用するDAWに応じて設定してください(下記の記事ではCakewalk by BandlabとStudio Oneでの設定方法をまとめて紹介しています)
Cakewalk by Bandlabの場合
Studio Oneの場合
4. 画面説明
設定項目
番号 | 項目 | 説明 |
---|---|---|
1 | 入力チャンネル | 入力チャンネルを設定(Preferencesで指定した入力チャンネルに対応) |
2 | カテゴリー | プリセットをカテゴリー別に絞り込むことができる。 例えば、入力ソースが「ギター」音色が「クリーン」ジャンルが「Pop」などの条件で絞り込める。 |
3 | プリセット | 選択したカテゴリーに属するプリセットが表示(プリセットはカスタマイズ可能) |
4 | ラック | 入力された音は上から順にエフェクトが適用されて出力。エフェクトの並び方はドラッグ&ドロップで変更できる。 例えば、ディストーションの前にイコライザーを配置するか後に配置するかで、音色が大きく変わる。 |
5. Guitar Rig 6 Playerに搭載されているアンプとエフェクト
Guitar Rig 6 Playerには以下のアンプとエフェクトが搭載されています。
エフェクト名 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
Jump Amp with Matched Cabinet | アンプシミュレータ | Marshall社のJMPアンプをシミュレートした音を出力。ロックサウンドに適している。 |
Skreamer | オーバードライブ | 楽器に独特な歪みを加え、リズミカルなギターやハイゲインで歪ませることが可能。 |
LIMITER | ダイナミクス系 | 音のレベルを一定以下に制限するコンプレッサー。 |
NOISE GATE | ダイナミクス系 | 音量が閾値以下でノイズ・ヒスの除去。 |
NOISE REDUCTION | ダイナミクス系 | NOISE GATEと似た効果。比較するとこちらのほうは効果が柔らかい。 |
TUBE COMPRESSOR | ダイナミクス系 | スレッショルド以上の音を減衰し、音のレンジを狭めて均一化する。 |
VOLUME | ダイナミクス系 | 音量を増加または減衰させる。 |
EQ PARAMETRIC | EQ&フィルタ | 指定した周波数をブーストまたは減衰させる。 |
EQ SHELVING | EQ&フィルタ | 指定した周波数以下・以上をブーストまたは減衰させる。 |
PRO FILTER | EQ&フィルタ | ハイパス・ローパス・バンドパスのフィルタ。 |
DELAY MAN | ディレイ・リバーブ | コーラスとビブラート内蔵のディレイエフェクト。 |
TWIN DELAY | ディレイ・リバーブ | 2つのパラレルディレイを組み合わせたステレオディレイ。 |
STUDIO REVERB | ディレイ・リバーブ | ホールとルームの残響をシミュレート。 |
Chorus | コーラス / フランジャー | 音に厚みを与え、ダブリングに近い効果。 |
Pitch Mod | コーラス / フランジャー | 音にゆらぎを与える。 |
Flanger | コーラス / フランジャー | 独特のうねりを持ったサウンドや金属的なサウンドにする。 |
5.1 Jump Amp with Matched Cabinet
Jump Amp with Matched Cabinetはギターアンプを模した音を出力するシミュレータです。JUMPはMarshall社のJMPアンプがモデルとなっており、このアンプはロックサウンドに適しています。Matched CabinetはJUMPに合ったキャビネット。
5.2 Skreamer(オーバードライブ)
Skreamerは楽器に独特な歪みを加えることができ、Jump Amp with Matched Cabinetとの相性が良いエフェクトです。リズミカルなギターやハイゲインで歪ませることもでき、幅広いジャンルの音楽に対応可能。
5.3 ダイナミクス系
- LIMITER:アタックタイムが短く、音のレベルを一定以下に制限するコンプレッサー
- NOISE GATE:音量が閾値以下でノイズ・ヒスの除去
- NOISE REDUCTION:NOISE GATEと似た効果だが、NOISE GATEと比べて効果が柔らかい
- TUBE COMPRESSOR:スレッショルド以上の音を減衰し、音のレンジを狭めて均一化する
- VOLUME:音量を増加または減衰させる
5.4 EQ&フィルタ
- EQ PARAMETRIC:指定した周波数をブーストまたは減衰させる
- EQ SHELVING:指定した周波数以下・以上をブーストまたは減衰させる
- PRO FILTER:ハイパス・ローパス・バンドパスのフィルタ
5.5 ディレイ・リバーブ
- DELAY MAN:コーラスとビブラート内蔵のディレイエフェクト
- TWIN DELAY:2つのパラレルディレイを組み合わせたステレオディレイ
- STUDIO REVERB:ホールとルームの残響をシミュレート
5.6 コーラス / フランジャー
モードスイッチを切り替えることで、コーラス・フランジャー・ピッチモジュレーションの3種類の音の効果を選べます。
- Chorus:ダブリングに近い効果があり、音に厚みを与える
- Pitch Mod:音にゆらぎを与える
- Flanger:独特のうねりを持ったサウンドや金属的なサウンドにする